この物語はフィクションです

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土壌・地下水汚染浄化の研究発表会で、「水をくみ上げて浄化しようとすると、くみ上げた水に含まれる汚染物質濃度がどんどん濃くなってきてしまう。なぜだかわからない。」という話を聞きました。実際の汚染地を、仮想的に土壌汚染防止法の手法(メッシュ法)と、高濃度箇所探索法(EVS探査法)で調査してみて、比較を試みました。そうすると、汚染物質濃集箇所を突き止めない限り、上記の問題は必然的に発生し、工期が延び工費が増加するということが起きるということがわかりました。実際の顧客との間に起きるであろうことをマンガと脚本に仕立ててみました。
調査結果

メッシュ法の場合

EVS探査法の場合

コンサル
の提案
コンサル:ここには400単位の汚染物質がありますので、1日あたり10単位を汲み上げ処理することにより、40日間で処理が可能です(確定論的なもの言い)。

施主:1単位当たり10万円の処理費とのことだから、4000万円用意したらいいんだな。1カ月半後にはこの土地は浄化ができれば4億円で売却することができるから、短期借り入れを銀行に頼みに行ってくるよ(上機嫌)。1カ月半で3億6000万円の売却益があるからいい話だなぁ。これで次の工場建設の資金の目処がついたのでゴーが出せるよ。
コンサル:調査結果からは2200単位の汚染物質がありますが、調査の信頼性からいうと最悪5000単位まで可能性があります。計画上は1.5倍の3300単位程度を想定しておきましょう。そうすれば最悪のケースでもなんとか計画修正程度でおさまりそうです。
 
施主:なんとか安くなる方法はないんかいな(ちょっと怒って)。
 
コンサル:汚染物質は、狭い範囲に高濃度で密集する性質がありますので、ボーリングによる調査でその量を正しく推定するのは困難なのです。通常調査で推定される値より大きくなります。当社は、その推定誤差を一番小さくする探査法で調査していますので、1.5倍くらい程度の所に落ち着くはずなんです。
 
施主:しゃあないな。じゃあ工期はおよそ330日(1日当たり10単位処理)、工費は3億3000万円だな。4億円で売却するとしても、リスクを考えると、この土地は資産として考えることはできないな。
1ヶ月後 施主:浄化工事の進捗はどんな具合だい?

コンサル:あのぉ〜、いいにくいんですが、浄化しても浄化しても全然薄くならないんです。むしろ汲み上げるに従って汚染物質の濃度が濃くなっていくような奇妙な現象が起こっているんです。地下で妙な化学反応が起きているかもしれません(未知の話に責任を転嫁)。

施主:今更何いっているんだ!もうこの土地の売却益を見込んだ工場建設は始まっているんだぞ。早く浄化が終わらないと金利が高くついてかなわないじゃないか。

コンサル:もうじき急激に効果が出て薄くなると思いますので、もうしばらく待ってください。最悪でもあと1ヶ月あれば浄化できると思いますので(根拠なきその場しのぎ)。
施主:浄化工事の進捗はどんな具合だい?

コンサル:一番濃度が濃いと推定されたところから浄化していますので、まだまだです。でも相当量が浄化されてきていますよ。それはそうと、次の工場建設の資金繰りはできましたか?

施主:この土地の売却益がアテにならないどころか、ヘタすると赤字になってしまう可能性もあるので、しばらく計画は凍結し、別の工場の収益があがったところで再検討することにしたよ。

コンサル:赤字までにはならないと思いますが、最悪売却益なしくらいの覚悟はしておいてくださいね。
6ヶ月後 施主:もうすぐだもうすぐだと言って、もう4ヶ月も延長しているじゃないか!なんたる見込み違いだ!それでもコンサルか!

コンサル:ここの地盤は特殊です。いままでこんな例はありませんでした(口からでまかせで所有者が悪いようなことを臭わす)。でもいまここでやめてしまったら、土地は売買できませんよ(脅しに入る)。

施主:(怒髪天を突き)おのれが大丈夫だっていったんちゃうんか、コラ!なにひらきなおってけつかんねん!あとどんだけかかるんじゃ、ボケ!これまで新工場に2億円つっこんどるんじゃ。いままでなんぼかかっとるんや。

コンサル:なんぼなんでも、売却益が吹き飛ぶようなことにはなりませんよ。いままで1億6000万円ほどかかっていますが、2億円までにはおさまると思いますよ(根拠なきその場しのぎ)。
施主:概ね工程の半分が過ぎたが、調子はどうだい?

コンサル:予定通り順調に浄化が進んでいます。ある程度の誤差は生じると思いますが、予算・工程とも当初予測に近いものと思います。

施主:ってことは、少ない側になって売却益が生まれるって事もないんやね。

コンサル:残念ながら当初予測は大きく外れないと思います。

施主:わかった、じゃあ事故のないよう気をつけて進めてくれ(コンサルを信頼した口調)。
1年後 施主:殺してやる、おまえなんか殺してやる(涙声)。とうとう建設中の工場もよその手に売り渡してしまったやないか。そこで8000万円の損がでてしもうた。もうだめだぁ〜。

コンサル:でもやっと全部浄化できました。これでこの土地はめでたく売れますよ。

施主:なにがめでたいんじゃ、ボケ!で、結局汚染物質はどんだけあったんや?

コンサル:3800単位でした。段取り替えが何度かありましたので工事費3億8000万円+1億円で4億8000万円になります。。

施主:おまえを信用したばっかりに、合計1億6000万円の損をだしてしもうた。銀行からも、あんたの言うことは信用できんって見放されちまった。。ガクッ。。。。あっそうそう、無い袖は振れんから払わんよ。

コンサル:ガクッ。
施主:どうだ、浄化は終わったか?

コンサル:終わりました。予想より少し多かったですね。3800単位の汚染物質がありました。やはり売却益はほとんどなくなってしまいましたね。

施主:あんたの話を聞いていたので、もともと予定していなかったよ。予想に反して2000万円の売却益が出たから、まあ良しとしよう。これも産業の負の遺産ってやつだよ(余裕のコメント)。私の知り合いで、土壌汚染調査は全くアテにならないと嘆いている社長がいるが、そんなもんかい?ここではだいたい調査で予想されたとおりだったように思うが。

コンサル:お墨付きのついた調査機関だからといって簡単に信用したところの中には、ひどい目にあっているところもあるそうですね。でもちゃんとしたツールで調査すれば、会社に大きなリスクを与えることはありませんよ(余裕のコメント)。

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EVS(Environmental Visualization System)