[宅地耐震化]
過剰間隙水圧消散および地盤補強工法

縦打ち恒久排水補強パイプ
【滑動崩落現象】地震→締まりが緩く飽和地下水がある箇所の過剰間隙水圧上昇(液状化のようなもの)→摩擦抵抗の消失→低角度でも滑動→除圧→停止
フリクションレスにはどのようなものがあるか?
【縦打ち恒久排水補強パイプの機能】
 盛土などで底面付近の地下水流動層が地震時に過剰間隙水圧を発生させ滑動する現象に対する対策工は、第一義的に、過剰間隙水圧が発生しないように飽和地下水帯を不飽和地下水帯に改善するか、もしくは過剰間隙水圧が発生しそうな時に圧力開放できる逃げ道をつくってやるかのいずれかになります。縦打ちの恒久排水補強パイプは、後者の機能をもちます。
 
 そして、その工法が同時に地盤補強材として機能し、滑動に対するせん断抵抗による補強機能を発揮したり、鉄筋コンクリートの中の鉄筋と同様に、土の中の鉄筋として引っ張り補強機能を果たし、変形の際に発生する正のダイレタンシーを抑制する効果をもてばより安全になります。
 
 さらに、地震時に滑動しやすい盛土内の一部に滑動しにくい領域を作ることによって、滑動しようとしたときその領域の境界部にせん断面が形成されるように誘導します。このことにより盛土滑動時の側部抵抗を人工的に発生させることができ、幅/深さ比の改善効果による滑動防止工として機能します。これらの機能が「足し算」または「かけ算」されるために盛土は「滑動したくてもできない」状態となります。
施工写真(2007.6;東京都)
油圧ブレーカーで縦打ち施工状況;庭木の伐採などは必要ない 都市の住宅地では塀際にしか打設余地が無い場合があるが、それでも施工可能
こんな狭いところ(屋内)でも施工できます。 頭部連結のための掘削
鉄筋コンクリートで頭部連結工を施工 頭部連結・頭部キャップ竣工
頭部キャップは高耐食性メッキ+プレスネジ加工におより、メッキ効果を落としません。 キャップの頭部には小さな穴を開け過剰間隙水圧発生時の圧力が抜けるようにされています。
竣工写真:土間コンクリート部 竣工写真:物置(屋内)の中
竣工写真:土間コンクリート部 阪神大震災で滑動し盛り上がった宅地盛土;一見傾斜地でなくても、盛土底面が緩く傾斜しているので、過剰間隙水圧の発生により盛土全体が滑動し、切土・盛土境にこういった隆起現象が発生する。当然その宅地上の家屋は全壊となる。
耐震化できる理由
打込みによる地盤締め固め効果および変形拘束効果
(鉄筋ツチクリート化;鉄筋コンクリートの土版)
地震時に発生する過剰間隙水圧をパイプを通して除圧
(過剰間隙水圧が発生しなければ盛土はもともと安定したモノです)
対策工イメージ(ハウスPDR工法※)
地震時に造成地盤に起きること(写真集)
中越地震で起きたこと(写真集)
ハウスPDR工法のFLASHムービー(縦打ちパイプ工法)
■宅地耐震化工事施工例(排水ネイリングとして) その1 その2
太田ジオのホームページ 地盤リスクのホームページ
※当工法は資材・工法ともに知的財産権で保護されています。ただし、施工に関しては制約をかけておりませんので、どの工務店さんでも「恒久排水補強パイプ」を用いて施工することができます。